コロナ禍でスタンダードとなったオンライン形式の学習塾。
利便性もある一方で、「オンライン塾は勉強がしづらく効果がない」という意見も多く聞かれるようになってきています。
地元で通っている塾がオンライン形式になったことで通塾しなくて良くなったけど、オンライン授業を受けていても成績が上がらない、という悩みを持っている人も多いのではないでしょうか。
同じ勉強を学んでいるのに成績が上がらないのは、勉強そのものではなくオンライン塾が抱えるデメリットに起因している可能性があります。
本記事では、オンライン塾でのデメリット、オンライン塾で起こりがちな問題について記載します。
オンライン塾のデメリットについて
以下、オンライン塾におけるデメリットを一覧で記載しています。
授業外でのコミュニケーションができない
塾での学びについては、授業だけでなく終わった後に先生と対話することも大事なファクターの一つです。
授業でわからないポイントがあった時にも、通常の塾であればすぐ聞けますが、オンライン塾では連絡が取りづらく、わからない問題がすぐに解決できない場合が多いです。
特に「映像授業」形式は、相手から一方的に与えられるだけなので、わからない箇所に対して質問がしづらいのがデメリット。
また、オンラインの場合生徒たち同士とのコミュニケーションは皆無に等しいです。
対面形式の集団塾では、内容を理解している友人と知識をシェアすることでより深い知識が得られますが、オンラインではそれが難しくなります。
学習環境が整っていないため集中しにくい
オンラインで受講する生徒は、自宅などで授業を受けるため、周りの環境が静かでなく集中しづらくなるケースがあります。
家事の音や家族の会話で集中できない、と感じる生徒は多いですが、一方で家庭ではなかなか防音設備も新たに設置しづらいですので、生徒と親のお互いに不満がたまりやすくなる、という家庭は多くなりがち。
また、スマホやテレビなど、娯楽が近くにあり、禁止される環境にないというのも要因の一つです。
誰も見てないから良い、という感覚に陥ってしまうのがオンラインの弊害です。
モチベーションの維持が難しい
オンラインで授業を受けていると、オンとオフの境目が曖昧になり、塾で学んでいる感覚が希薄になってしまうことがあります。
塾の準備をし、家を出て、同じ空間で授業を受け、また帰ってくる、という行為も、スイッチを入れるためには重要な要素となっています。
効率化を考える上では「オンラインで受けた方が通学時間も減ってメリットが大きい」という側面もありますが、メリハリをつけるという点においてはデメリットにもなります。
前項の内容とも関連してきますが、環境面での整備でメリハリをつける事は可能です。
通信環境で聞き取れない場合がある
オンラインでの指導は、映像＋音声であるケースが多く、往々にしてネットワークの帯域を圧迫しがち。
ネットワークが固定回線であるか無線回線であるか、また品質や契約内容にもよりますが、通信環境があまり良い環境でない場合、映像が乱れたり音声が途切れたりする可能性があります。
音声が1秒でも途切れると、それ以降の発言が頭の中で整理できず、理解できなくなるという事も。
集中して聞いているにも関わらず、ネットワーク品質の関係で理解が遅くなってしまうと辛いですよね。
かと言って自宅の通信環境改善はコストもかかるので、取り組むのも難しいのが難点です。
オンライン塾のデメリットの回避策について
以下、オンライン塾で起きがちなデメリットの回避策を記載します。
集団塾でなく個別指導スタイルを選択する
塾をオンライン形式で受講したい場合、先生に対する生徒の比率は少ない方が望ましいです。
理由としては、実際の塾で講師に質問できるのと同様に、オンラインでも質問や解説が容易にできるため。
教えられた知識を自分の中に落とし込むためには、1つ1つしっかりと自分がわかるようになるまで質問するのが必須です。
そのためにも、集団塾よりも個別指導、個別指導よりも家庭教師がベストな選択です。
環境の整備を実施する
環境の整備には色々とありますが、
- 集中できる環境（防音）
- 周りに娯楽がない環境（スマホ、ゲーム、テレビ）
- 通信が途切れない環境（有線ネットワーク、Wi-Fi）
等、勉強がしやすい環境を整える事で、オンラインのデメリットをメリットに変える事が可能です。
家の中で集中できる場所を新たに作るのも良いですし、家の中が難しい場合はレンタルスペースを一時的に借りるという手法も可能です。
毎回は難しいですが、気分転換で今日だけは集中したい、という場合にもおすすめです。
またネットワークの注意点として、Wi-Fiは家電との電波干渉もあるため、場所によっては2.4GHz帯を選ぶのではなく5GHz帯を選ぶと解決する事もあります。
まとめ
オンライン塾のデメリットとその解決策について記載しました。
オンラインでの学習塾は利便性も大きい一方で、集中力が継続しないことで通常の塾よりも効率が悪くなるケースが存在します。
生徒の性格に合わせて、集団塾が良いか、個別指導が良いかを検討することが肝要です。
