勉強嫌いの子は今も昔も多いものですが、学習内容の難易度が上がる中学2年生から勉強しない子が急激に増えてくると言われています。
実際にベネッセ教育総合研究所が2016年に実施した調査によると、勉強が「嫌い」という生徒の比率は小学生の平均30%程度と比較し、中学生で50%を超える結果が出ています。
基本的に、勉強が嫌いな子が自分から勉強をする事はありません。
「子供が勉強しない理由は100%親にある」という話も聞きますが、親から「勉強しなさい」といっても全く響かないですよね。
本記事では、中学生から高校生で勉強しない事でどんな人生を辿ることになるのか、その末路について記載していますので、これを見て人生でどれだけの損失があるのかをイメージして頂ければと思っています。
中学生で勉強をしない場合の末路
当然ですが高校は義務教育ではないため、中学生で勉強をしない事で高校に行かないという選択肢が出てきます。
中卒が最終学歴となる場合のリスク
高校に行かないと中卒が最終学歴となり、中学卒業後にすぐ社会に出ることになります。
そのような場合、以下のようなリスクが増えることが統計上わかっています。
- 職業選択の幅が狭くなる
- 生涯年収が低くなる
- 家庭を持ちにくくなる
職業選択の幅が狭くなる
会社勤めを選択する場合「入れる会社が少なくなる」リスクがあります。
日本は今でも「学歴社会」であり、特に大企業であれば少なくとも大学卒業以上の最終学歴が必要なケースがほとんど。
中小企業でも、高卒以上の最終学歴を求める会社は多いです。
実際には中卒であっても仕事ができる人もいますが、入社前の短時間の面接で見分ける事は不可能に近いため、特に就職する際には上記のフィルタにかかってしまい、不利に働きます。
特に大企業の場合、書類選考の場合でも何千人、何万人というエントリがあり、全員との面接は時間の都合上不可能となりますので、書類の時点で落とされる可能性が高いです。
結果として中卒は職業選択の幅が狭くなってしまい、やりたくない仕事、辛い仕事に従事する可能性も高くなります。
生涯年収が低くなる
ユースフル労働統計2020年の調査では、中卒の生涯年収は男性の平均で2億4千万円という結果が出ています。
多いように見えるかもしれませんが、大卒では退職金なども含めると平均で3億3千万円であり、約1億円の差がでてきます。
1億円だと、勤続年数40年で割ったとしても年間250万円の差額。こう見るとかなり差が大きいというのがわかりますよね。
家庭を持ちにくくなる
今の時代、結婚し、家庭を持つことが正解とは限りませんが、中卒の場合未婚率が高いというのは現実的にデータとして表れています。
内閣府が調査した生涯未婚率のデータによれば、中卒における生涯未婚率は35%となっており、現在も増加傾向にあるのが事実です。(大卒の場合、14%程度)
理由としては先述の通り、年収が低いという事も大きな要因の一つです。
高校で進学校に行かない場合のリスク
中学生で勉強をしていない(=中学の勉強がわからない)場合も、行ける高校はいくらでもあります。ただし、いわゆる進学校と言われる高校には行けない可能性が高いです。
本項目では、進学校に行かない場合のリスクについて記載しています。
大学に行くことが難しくなる
そもそも、中学生で勉強を諦めるレベルにある場合、大学に行くことが困難となります。
高校の勉強は、当然中学での勉強内容がベースとなっているため、高校でも授業についていけない可能性が高く、成績も伸び悩む事が想定されます。
大学に行けないことで、先述した「職業選択の幅が狭まる」「生涯賃金が安くなる」「家庭が持ちにくくなる」というリスクが、大卒よりも増えてきます。
「大学に行きたい!」と思うのであれば、最低限、中学の段階から勉強がある程度は理解できるレベルに達している必要があります。
素行不良になる可能性が増える
進学校でない高校に行く場合、周りの学生も同様に勉強ができない、嫌いである可能性が高いです。
その理由は様々ですが、親の教育が原因となっている家庭も少なくないため、いわゆる「素行不良」である学生が多い傾向にあります。
そのような環境に身を置くことになるため、自然と周りの環境に影響されてしまう確率も高まります。
高校生で勉強をしない場合の末路
中学までは問題なく勉強でき、勉強が好きであった人でも、高校に入って高校の単元を学び始めるとついていけなくなり、勉強が嫌いになってしまう場合もあります。
本項目では、高校で勉強をしなくなってしまった場合について記載します。
高卒が最終学歴となる場合のリスク
先述した中卒での懸念事項と基本的には変わりません。
- 職業選択の幅が狭まる(大卒に比べ)
- 生涯年収が低い(大卒に比べ)
- 生涯未婚率が低い(大卒に比べ)
特に生涯賃金は、実は中卒とあまり変わらず、中卒が2億4千万円なのに対し、高卒であっても2億6千万円に留まっています。大卒の3億3千万円と比較すると、まだまだ大きな隔たりがある事がわかります。
とりあえず大学に行く事のリスク
大学には、高校で勉強してこなかった人でも行ける大学は存在しますが、いわゆる「良い大学」に行くためには、「少なくとも高校の授業の内容は一通り理解している」が大前提としてあります。
そのため、高校の授業の内容が理解できない、勉強ができないという人は「とりあえず行ける大学に行く」という選択をするケースが多いですが、この発想は非常に危険です。
大学の勉強にもついていけず、ただ単位を取る事に必死になり、なんとか卒業ができたとしても得られるものは少なく、新卒での就活で低賃金のブラック企業に就職してしまう可能性も高まります。
また大学で奨学金を借りる家庭も多いと思いますが、奨学金の返済で高卒よりも貧困になってしまうケースも多いです。
勉強しない子を見捨てるべきではない
勉強しないことで確実に不幸になるわけではないですが、特に職業選択の幅が狭くなることで、自分の子供が本来やりたかったことができなくなるということだけは避けたいですよね。
勉強は誰でもできます。
今できなくても必ずできるようになります。
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学生の勉強のやる気を引き出す2つのポイント
学生の勉強にやる気がどうしても出ない場合、以下のポイントを確認しましょう。
学校の授業が理解できているか
自発的な勉強について、「授業の内容がわかる」はかなり大きなファクターです。
筆者も高校時代の勉強が難しく一度挫折した経験がありますが、一度内容や解き方がわかってからは、勉強して成績を上げる事がゲーム感覚になり、結果として自発的に勉強をする形になりました。
授業の内容を理解する方法としては学習塾や通信教育が一般的ですね。
ただし、ある程度授業が理解できている子供(特に中学生)が塾に行くと、学校での振る舞いから内申書に影響が出る可能性があるので注意が必要です。
本内容については以下で記載しています。
親が勉強する姿を見せているか
「勉強しなさい」と言いながら、親がスマホをいじったり、テレビを見たり、ダラダラしていないでしょうか。
子供は親の姿を見て育ちます。
例えば親が一生懸命資格の勉強をしたり、読書をしたりする姿を普段から見せることで、子供も自発的に学習をし始めるケースは多いです。
カレンダーやスケジュールなどに目標を書き、親も楽しみながら勉強をしている様子を見せることで、子供も予定を立てて勉強する習慣がつきます。
まとめ
中学生、高校生の段階で勉強を諦めると人生がどうなるか?について考察しました。
あくまでも可能性の話ですが、勉強をしないことでそれ以降の人生の難易度が明確に変わってきます。
なるべく早い段階で勉強についての悩みは解決していくことをおすすめします。